2017年4月18日火曜日

リニア中央新幹線に係る「豊丘村内発生土置き場(本山)における環境の調査及び影響検討の結果」について、知事の助言を通知しました

http://www.pref.nagano.lg.jp/kankyo/happyou/documents/170418press.pdf

























リニア中央新幹線に係る「豊丘村内発生土置き場(本山)における環境の調査及び影響検討の結果」について、知事の助言を通知しました

http://www.pref.nagano.lg.jp/kankyo/happyou/documents/170418press.pdf







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「豊丘村内発生土置き場(本山)における環境の調査及び影響検討の結果について」 に対する助言



1 事業計画、工事概要

(1) 候補地から計画地に至るまでの発生土置き場の選定の経緯について、複数案との比較を含む環境の保全の見地からの検討の状況を含めて適切に記載すること。

(2) 工事の概要に記載の平面図や断面図について、住民に分かりやすい図面とすること。また、縦断図については、土地の安定性の検討断面図との整合を図ること。

(3) 平面図及び断面図について、埋設工、補強盛土等を記載したできるだけ詳細な図面を添付すること。

(4) 調整池からサースケ洞を経て虻川に合流するまでの地形が分かる図面を添付すること。その際、計画地内の沢の状況を適切に表示するとともに、住居や道路等との位置関係を併せて示すこと。

(5) 調査及び影響検討項目の選定において、非選定とした項目の理由として「周囲に住居等が存在しない」としていることから、坂島非常口から計画地までの間に住居等の保全対象が存在しないことが分かる図面を添付すること。

(6) 計画地を含む周辺地域は全域が水源かん養保安林に指定されており、水資源の確保のみならず洪水等の水害防止も指定の目的としているため、その指定状況を示すこと。

(7) 保安林機能を代替するために設置する防災施設等に係る維持管理計画を示すこと。また、工事中の排水対策、土砂流出防止対策(沈砂池の点検等を含む)についても具体的に示すこと。

(8) 調整池の容量の算定根拠について、想定する堆砂量を含めて明らかにすること。

(9) 機械による伐木、造材、除根が想定されるため、施工方法を示すこと。



2 水質

(1) 図 4-1-1-1 の調査地点図において、虻川及びサースケ洞を分かりやすく表示すること。

(2) 工事中及び盛土完成後における濁水による影響について、降雨時及び降雨後を含め、計画地及び広く改良工事を行う運搬道路から発生する濁水の量及び浮遊物質量と濁水の継続時間を定量的に予測し、現況との比較を検討すること。また、その予測結果の妥当性を確認するため、工事中及び盛土完成後の濁水の量及び浮遊物質量の発生状況の調査を検討すること。また、これら調査結果を踏まえ漁業権を有する者に意見を求め環境保全措置を検討すること。



3 土地の安定性

(1) 災害の発生状況について直近 10 年間のデータのみとしているが、当該地における 36災害や昭和 58 年の災害等過去数十年の土砂災害、山地災害の発生状況を分析し、それを踏まえ土地の安定性に係る予測結果の妥当性を明らかにすること。

(2) 地質断面図に地質調査を実施した3地点の位置を示すこと。また、地質柱状図に地下水位を示すこと。




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(3) 盛土の安定計算については、最終の計算結果を示すだけではなく、計算断面の土層区分と各土層性状の記載、土質定数の推定方法(N 値換算式や代表 N 値の決定方法等)、盛土内の地下水や間隙水圧の設定条件、最小安全率を示す円弧すべり面の形状、浅いすべり面・深いすべり面の位置など、その根拠を明らかにすること。

(4) 計画地周辺の地すべり及び表層崩壊跡の分布図を 1/10,000 程度の縮尺の図で示し、そこに防災科学技術研究所のデータベースに掲載されている地すべり地形も図示した上で、これらの地すべりや崩壊が土地(盛土)の安定性に及ぼす影響及び講じる対策を明らかにすること。

(5) M-1 地点及び M-2 地点では深度3~4m程度まで N 値が 10 を下回る新規崖錘堆積物が確認されているが、国土交通省の「宅地防災マニュアル」による判定の目安では砂質土の軟弱地盤と判定されることから、盛土や構造物の安定性及び工法の検討に当たり、安全性の確保に十分留意すること。

(6) 残流域の生じる渓流への大規模な盛土となることから、通常の盛土法面の安定性に加

え、盛土全体の安定性についても検討すること。その際、残流域から流入する水も想定して検討すること。

(7) 地震時の安定性の解析について、「道路土工―盛土工指針」(H22.4 日本道路協会)に準拠して行っているが、当該指針は原則としてバイパス・現道拡幅等の新設、改良、維持管理の事業及び既設の道路の局部的な改良を対象としており、山間地の谷埋め盛土を想定して作成されたものではないと考えられる。そのため、三次元解析などの手法により、下流域の住民にとってより安全な施設となるよう検討すること。

(8) 盛土完成後における、盛土の変状や盛土内部の地下水位及び排水状況などの確認を、どの程度の期間、どのような方法で行うのか、考え方の根拠と併せて明らかにすること。

(9) 事後調査を実施しない理由として、採用した検討手法の精度に係る知見及び採用した環境保全措置の効果に係る知見が蓄積されているとしているが、同規模の盛土における事例等を根拠として示すこと。



4 動物、植物

(1) ギフチョウの調査について、専門家による技術的助言で示されている適切な調査方法による実施を検討すること。

(2) 重要な鳥類のうち、今回の事業で最も影響を受ける可能性が高い種としてはハイタカが考えられるが、希少猛禽類の調査では対象ペアのハイタカについて行動圏解析ができるほどのデータが得られていない。工事の実施や発生土置き場の存在がハイタカの生息・繁殖に与える影響について、事後調査を適切に実施し、その結果を踏まえて必要な環境保全措置を検討すること。

(3) ハイタカについては、発生土置き場の工事と工事用車両の通行の双方による影響を受ける可能性があるため、コンディショニングの実施は困難と考えられる。その有効性を判断するため、コンディショニングの実施手順を具体的に示すこと。

(4) ハイタカにおける代替巣の設置は実績がなく困難であると考えられるため、専門家等の助言を踏まえて十分に検討すること。




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(5) 魚類及び底生動物の調査地域について、計画地及びその周囲の限られた範囲内としているが、運搬道路の拡幅や待避所を相当数設置するため、工事により発生する濁水の影響は広く下流域に及ぶ可能性がある。そのため、下流域の虻川全域を調査地域とすることを検討すること。

(6) 工事の実施による魚類、底生生物への影響について、「生息環境の一部が消失、縮小する可能性があるが、その程度はわずかであり、周辺に同質の生息環境が広く分布することから生息環境は保全される」としているが、その根拠となるデータを示すこと。

(7) 蘚苔類は代償措置の事例が乏しいため、オオミズゴケ及びイチョウウキゴケの移植を実施する場合は、移植地の選定や移植の方法等について、蘚苔類の専門家の助言を十分に踏まえて実施すること。また、移植後の生育状況の確認についても、専門家の助言を踏まえ、適切な時期に実施すること。

(8) ギンランの生育には共生菌が必要なため、移植を実施する場合には専門家の助言を十分に踏まえて実施すること。

(9) 植物の事後調査について、移植・播種した植物の生育状況の調査方法が「任意観察」となっているが、実際にどのような調査が行われるのか具体的な方法を示すこと。



5 人と自然との触れ合い活動の場

計画地周辺には、野田平キャンプ場以外にも、日向山ダム湖の紅葉、大明神淵、鬼面山など、四季折々の自然を楽しむ多くの行楽者が工事用車両の運行道路を利用すると考えられる。そのため、これらの人と自然との触れ合い活動の場の利用への影響についても調査及び検討を行い、その結果を踏まえ、道路の拡幅や待避所の設置などの環境保全措置を適切に講じること。



6 その他

(1) 虻川下流域の住民や漁業組合から、土砂災害の発生や濁水による漁業への影響等を懸念する意見が寄せられているため、住民等に対する丁寧な説明と意見の聴取を行い、十分に理解を得ながら事業を進めるよう努めること。

(2) 発生土置き場の建設に伴い、これまで車両の通行がほとんどなかった場所に多くの工事用車両が通行することから、環境面や安全面での住民の心配を解消するよう、丁寧な対応に努めること。

(3) 工事完了後の発生土置き場の管理について、豊丘村や地権者等と十分に協議を行い、安全が確認できるまでの期間は適切に管理を実施すること。

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